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止まらないFacebook離れの実情…若者を中心に利用者減が目立つ理由とは

止まらないFacebook離れの実情…若者を中心に利用者減が目立つ理由とは
SNSにおける登録者数ではTwitterやInstagramを大きくリードするFacebookですが、近年では若者を中心にFacebook離れが増加しています。

Facebookのアカウントは保有しているものの、アクティブにならない時間が多いというユーザーも少なくありません。

絶大な人気を誇ったFacebookで、なぜこのような現象が起きているのでしょうか。

今回は若者を中心としたFacebook離れの実情に迫り、その理由や今後の展望について詳しく解説します。

なぜFacebook離れが起きているのか

Facebookは世界中で最も有名なSNSといっても過言ではありません。

米国市場にも上場を果たしており、2015年に100ドルだった株価は、その後の5年間で300ドルに迫るほどの右肩上がりを続けています。

そんなFacebookでは、深刻な若者離れが進んでいます。

現在もTwitterやInstagramを上回るユーザー数を保持しているにも関わらず、なぜ日常的に利用しない人物が増加したのでしょうか。

その理由をさまざまな視点からご紹介します。

他のSNSを利用するユーザーが増加したため

まずはFacebook以外のSNSが流行し、そちらにユーザーが流れたことをFacebook離れの直接的な原因として挙げられます。

情報収集にはTwitterやInstagram、メッセージのやり取りにはLINEなどを使用するという人物が増加したのです。

例えばTwitterの場合は、速報性や専門性という面でFacebookをリードする存在です。

リツイートなどの機能によって拡散性が強いことも特徴的であり、相互フォローの関係にない人物とのやり取りができるという魅力を備えています。

Instagramは、「インスタ映え」という流行語を生み出したほど、現在の若者にとって欠かすことのできない存在です。

自身の生活を簡単に投稿できるばかりでなく、お店や商品などの情報を得るためのツールとしても活用されることが多いSNSです。

そしてLINEは、日本人の2人に1人が利用しているSNSです。

FacebookにはMessengerという機能が搭載されていますが、スタンプなど関連する機能の豊富さでLINEが上回っており、Messengerから移行するユーザーが増加する結果となりました。

Facebookの情報漏洩事件発生による影響

2018年9月、Facebookからユーザーの情報が漏洩するという事件が起こりました。

これはFacebookのバグが原因で発生したものであり、流出したユーザー情報は5000万人分にも及ぶという大規模な事件でした。

バグは速やかにFacebookによって修正されましたが、この過程の中で4000万人が自動ログアウト処理を受けるなどの対応を受けています。

直接的な影響を受けたユーザーはのべ9000万人に達し、国内のメディアも盛んにこの事実を報道しています。

かねてから他のSNSを利用しており、Facebookを起動させる時間を減らしていたユーザーにとって、これがFacebook離れを決定的なものとする出来事になった可能性があります。

個人情報の取り扱いについて関心が高まる時代の流れの中で、これは致命的な事案とも言えるでしょう。

Facebookに義務感を覚える若者も多い

Facebookは絶対的な影響力を持つSNSだった時代が長く、就職活動に利用されたり、ビジネスの一環として利用されたりするケースも目立ちます。

会社付き合いのため断るわけにいかず、義務感を覚えながら利用する若者も少なくないのです。

仕事上の付き合いなどを目的に登録しているユーザーは、日常的にFacebookを開くことがありません。

連絡用のツール、つまり仕事上のSNSとしてFacebookと向き合う人物にとって、Facebookはもはや積極的に楽しめるSNSではないというわけです。

個人的な情報を多くのユーザーに見られることを嫌う人物も増えている

Facebookは、日常の生活を投稿したり、自身の考えを発信したり、アルバムを作成して活用したりという形で利用されることが多いSNSです。

その一方で上記のようにビジネス関連で繋がった友達が増えやすく、公開範囲の設定が難しいという難点を抱えています。

例えば、学生時代に仲間内で撮影した写真を、職場の上司に見られても全く気にならないという若者は少数派といえるでしょう。

個人の意見や職場の愚痴などを自由に記せないことも、窮屈さを覚えさせる一因になっています。

その他のSNSであれば、匿名を使った利用ができることもあり、投稿の自由度はFacebookを大きく上回ります。

誰にも邪魔されずに思ったことを書き込める環境を求める人物にとって、Facebookを選択肢から外すことが自然の流れと言えるのです。

利用者減が悪循環を生み出している

これらの原因により、Facebookを日常的に利用するユーザーは減少しています。

Facebookを高頻度で閲覧する友達が少なくなれば、熱意を持ってFacebookに投稿したとしても、それを読んでくれる人は少数です。

その事実が投稿意欲を失わせ、悪循環が生み出されています。

SNSは情報を発信するだけでなく、情報を受信することを目的に利用する人も多くいます。

しかし、情報受信を目的にSNSを利用する人にとっては、そもそも投稿が少ないFacebookに利用価値を見出せず、より活発なSNSに流れるという動きも加速しているのです。

Facebook離れに歯止めは効くのか

Facebookを利用せず、その他のSNSへと移行する人物が増加していることは確かです。

この流れに歯止めが効くかどうかについては不透明な部分が多いものの、広告力という面でFacebookが一定の強さを持ち続けることは間違いないでしょう。

Facebookには今なお多くの登録者がおり、アクティブに活用している人物も決して少数ではありません。

実名で利用することが前提のSNSであるため社会的な信用性も高く、重視する個人や企業が多くあり続けることは確実です。

また、若者の多くが活用しているInstagramは、Facebookの傘下に収められた企業でもあります。

Facebookによる情報やデータをInstagramの広告に生かせるという事情もあるため、Facebookが一定以上の価値を持ち続ける確率は極めて高いと判断できます。

まとめ

若者を中心にFacebook離れが加速している理由としては、第一にその他のSNSが台頭したことを挙げられます。

2018年に起きた情報流出事件や、義務感・閉塞感を感じるユーザーが増えたことも、Facebook離れの一因として考えるべきでしょう。

一方で、Facebookが一定の価値を持ち続けるSNSであることもほぼ確実です。

若者から人気のInstagramを傘下に収めていることもポイントで、広告力の高さという長所は依然として維持しています。

若者のアクティブユーザーが減少しても、それだけでSNSとしての価値を失うことは無いのです。

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